東大阪市の石切神社に行ってきた。正式には石切劔箭神社(いしきりつるぎやじんじゃ)という。
「石切さん」「でんぼの神さん」の名前は前から知ってたけど、実際に参拝したのは今回が初めてや。
神社だけのつもりが、鳥居の前の新しい施設でソフトクリームを食べ、参道商店街まで歩くことになった。

「でんぼの神さん」石切劔箭神社
御祭神は饒速日尊(にぎはやひのみこと)と、その御子の可美真手命(うましまでのみこと)の二柱。
社号の「石切劔箭」は、御祭神の御神威が固い岩をも切り裂き、貫き通すほど偉大な様子を表したものやという。
関西では「でんぼの神さん」で通っている。でんぼは関西弁で腫れ物のことや。
ただ神社の説明では、この「でんぼ」は本来「伝法」やといわれているらしい。

この絵馬殿は昭和35年の造営。左右には弓を手にした随身像が納められていた。
ちなみに境内にはお手洗いの案内も出ている。子ども連れでも安心して回れる。


絵馬殿には、御霊験を伝える額も奉納されている。これがなかなか強烈やった。

大正7年に悪い病気にかかり、手術しても治らず「生命を取るしかない」と宣告された人の話が書いてある。
石切劔箭大神を念じて一週間お参りしたところ、病痕も跡形なく消えたという内容や。
全国的に有名な「お百度参り」


この神社といえばお百度参り。拝殿の前に、どっしりした百度石が据えられている。
神社の案内によると、お百度参りの手順はこうなっている。
- 鳥居前で一礼し、手水舎で手を清める
- 御本殿前で二礼二拍手一礼
- 御本殿前と百度石の間を往復してお参りする
- 最後にもう一度、御本殿前で二礼二拍手一礼
- お百度紐は、賽銭箱の左にある奉納箱に納める
おもしろいのは回数の決まりで、「百回でなくても結構です」と神社側が書いていること。
好きな回数を決めて、心を込めてお参りしたらええらしい。無理をさせん考え方がええなと思った。

平日の昼間やのに参拝の人が途切れへん。それだけ信仰を集めてる神社ということや。
神馬と、親子の牛


境内には青銅の神馬像。その先に、親子の牛の像が並んで立っている。

台座に由来が刻まれていた。石切の郷では昔、働く牛をねぎらう行事があったらしい。
日頃、農耕や運搬で働く牛の労をねぎらい、紅白の錦や刺繍で飾り立てて社頭に集めたという。
そこで祭りを行い、五穀豊穣を祈った。その故事にちなんで、丑年の昭和60年に彫られた像や。
水神社の池が、亀だらけやった

境内の池に浮かぶように水神社が建っている。祭神は罔象女神と天水分神の二柱。

説明板によると、河内の農業にとって雨は大切なもので、祈雨・祈晴の祈りが絶えることはなかった。
天水分神は「みくまり」が「みこもり(御子守)」に通じることから、安産・子育ての神としても信仰されるようになったという。
で、その池がすごい。石という石に亀が甲羅干ししてる。数えるのがアホらしくなる数やった。


鳥居の前の「石切回廊」でソフトクリーム

鳥居のすぐ前に「石切回廊」という施設がある。2022年7月にオープンした木造2階建てや。
「健康・食・癒やし」がコンセプトで、近畿大学建築学部の学生が企画から関わったらしい。
中はミニフードコートみたいな造りで、何店舗かが並んでいる。公式サイトによると入っているのはこの6店。
- お百度カフェ(軽食・喫茶)
- 公楽軒(甘栗・栗せんべい・ソフトクリーム)
- つるぎ屋(餅・和菓子)
- 一休(すり身の天ぷら・プチカステラ)
- BANA&BANA(スムージー・フルーツドリンク)
- calm(アロマオイル・精油)
「つるぎ屋」は神社の社号(劔箭=つるぎや)から取った名前やろな。ここでソフトクリームを買った。

参拝で汗をかいたあとに、冷房の効いた店内で食べるソフトクリーム。これがえらいうまい。
ここが親切やなと思ったのは、休憩する側の設備がちゃんとしてるところ。
- テーブルに口を拭くペーパータオルが置いてある
- アルコールも完備
- 館内にトイレがある

外に出ると芝生が広がっていて、景観がええ。涼しい季節やったら、外で食べるほうがよさそうや。
※店ごとに営業時間と定休日が違う。お百度カフェは公式サイトで10:00〜17:00(L.O.16:30)、水曜と各月2回目の火曜が休みとなっている。ほかの店は現地か公式サイトで確認を。
石切参道商店街の「おでん」は次回の宿題

神社から駅に向かう坂道が石切参道商店街。占いの店、陶器屋、食べ物屋がずらっと並んでいる。
その中で気になったのがおでん。あちこちの店先で、丸い鍋がぐつぐついってる。


そのおでんが、ただのおでんやなかった。看板を読んで納得した。


石切のおでんには、切り身が入っていない。これには理由がある。
でんぼの神さんに病気平癒を願って来る人に、「体を切る」ことを想起させんようにという配慮や。
それを100年以上続けてきた。看板の「百年以上守り 受け継いだ味わい」はそういう意味やった。
「石切のおでん」は文化庁の100年フードに認定されている(令和6年度・近代の100年フード部門)。
明治・大正に生み出された食文化、という区分や。商店街には丸鍋で炊く店が何軒もある。
この日はソフトクリームで満足してしもたので、商店街の食べ歩きは次回にまわした。次は絶対おでんを食べる。
基本情報
| 神社名 | 石切劔箭神社(いしきりつるぎやじんじゃ)/通称 石切さん |
| 御祭神 | 饒速日尊・可美真手命 |
| 御神徳 | でんぼ(腫れ物)・病気平癒 |
| 所在地 | 大阪府東大阪市東石切町1丁目1番1号 |
| 電話 | 072-982-3621 |
| 参拝 | 境内は24時間開放・参拝は無料 |
| 授与所 | 御本社 8:00〜16:30(上之社 8:00〜16:00) |
| 御加持・御祈祷 | 受付 9:00〜11:30/13:00〜15:30 |
| 駐車場 | 最初の1時間300円、以降30分ごと100円 南駐車場は24時間、北駐車場は4:00〜19:00 |
| アクセス | 近鉄けいはんな線「新石切」駅、近鉄奈良線「石切」駅 |
お百度参りは、12月31日22:00から三が日の間はできない。神事の時間帯も踏めないことがあるとのこと。
| 施設名 | 石切回廊 |
| 所在地 | 大阪府東大阪市東石切町1丁目5-24 |
| オープン | 2022年7月1日 |
| 店舗 | お百度カフェ/公楽軒/つるぎ屋/一休/BANA&BANA/calm |
| 駐車場 | 専用駐車場なし |
※由緒・御祭神は神社の公式サイトと境内の説明板、店舗情報は各公式サイトによります。営業時間は変わることがあるので、行く前に確認してください。
まとめ
名前だけは知ってた石切さん。行ってみたら、参拝の熱気と、亀と、参道の商店街で一日いけるとこやった。
神社の前の石切回廊は、冷房・トイレ・芝生がそろってて、休憩場所としてかなり優秀やった。
宿題は切り身の入らん石切おでん。100年フードに認定された縁起もんを、次は食べに来る。
同じ東大阪市やと、生駒山の麓に建つ枚岡神社にも行ってきた。こっちは春日大社の元宮という古社や。


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